プライベートDMP活用事例:カート放棄シナリオのクロスチャネル展開

こんにちは。ALBERT コンサルティング・アクティベーション推進部の笠原です。

今回はプライベートDMPを活用し、総合通販企業にてカート放棄シナリオをクロスチャネルで実施した事例をお話します。

ECサイトで商品購入を検討していて、カート(買い物かご)に入れたものの購入していない状態を「カート放棄」といいます。カート放棄されている顧客に実施する施策が「カート放棄シナリオ」です。

カート放棄シナリオで非常に有効なもののひとつに、「カート放棄メール」というものがありますが、これは、カート放棄状態の顧客に、リマインドメールを送るものです。カートに商品が残っていて購入されていないということは、比較検討していた他社・他ブランドの商品を購入してしまったと思いがちです。しかし、カート放棄メールを配信すると、クリック数に対して10%を超える注文率が出ることも珍しくはありません。さらに、カート投入商品のリマインドと合わせて、一緒に購入されやすい商品をレコメンドすることで、注文数アップを図ることも可能です。

【カート放棄シナリオフローチャート】

カート放棄シナリオフローチャート

上図の「カート放棄DM」では、「ECサイトでカート投入商品あり、投入後7日間購入履歴なしメール許諾なし」の顧客を抽出し、DMでカート投入商品のリマインドを行いました。この際、カート投入商品のリマインド+合わせて購入されやすい商品をレコメンドするDMを、オンデマンド印刷のひとつである、バリアブル印刷を用いて送付しました。バリアブル印刷とは、外部ファイルやデータベースのデータに基づき、印刷するページの一枚一枚に対して、テキスト、画像などといった内容を変えて印刷する技術です。この方法を活用するとDMでも顧客毎にパーソナライズされた情報を出し分けることができます。

 

【カート放棄シナリオ 効果比較】
カート放棄シナリオ効果比較

効果の比較は、「DMからのサイト遷移率」と「注文率」を計測することで検証しました。

メールと比べて、DMはサイト遷移率では落ちますが、サイトに訪問した人の注文率は2ポイント高くなっています。またDMは製作・発送などコストがかかるので、ROI(Return On Investment:投資対効果 ここでは施策の実施コストに対して得られる利益を指します)では劣りますが、現在はバリアブル印刷技術の進化によりパーソナライズDMの配信コストも下がってきており、その結果これまでアプローチできなかった顧客(メールの配信許諾を得られない顧客等)への購入促進が出来るようになったということで、クライアントから好評を得ています。

このクライアントでは、DMの反応率を上げる取組みもしており、さらにROIの改善が進められています。

総合通販企業の場合、まずECサイトでDMPを導入し、Eメールで様々なシナリオをテスト、成果が出たものをリアルチャネル(DM等)に展開するケースが増えています。また、DMPのシナリオは1つのチャネルだけではなく、複数のチャネルを組み合わせて活用すること(クロスチャネルアプローチ)が成果につながります。例えば、「メールで反応しない顧客にDMを送付」「メールを開封しない顧客にDSPで広告配信」等です。

 

ALBERTではプライベートDMPを導入いただいたクライアントに対して、コンサルタントがシナリオ設計・運用サポートを実施しており、DMPをクライアントのニーズに合わせてフル活用していただくことを目指しています。

私のように、前職の通販企業側で日々シナリオ設計・改善活動に取り組んでいたコンサルタントもおりますので、ぜひご相談ください。


笠原洋佑

総合通販系事業会社にてECサイトの販売戦略策定から広告運用、メールマーケティングなどプロモーション業務に従事。 2015年ALBERTに入社し、プライベートDMPの導入・運用やBI構築のコンサルタントとして総合通販事業会社や自動車メーカー等のクライアントを担当。自身の経験を活かし、マーケティング戦略策定から施策設計・PDCAマネジメントまで、顧客視点でのコンサルティングサービスを実践している。